算命学10分レッスン(4日目)
天中殺の理論的構造
人間の存在は、空間の記号である10干と時間の記号である12支で表されることは、先回学びました。
人間は空間と時間の組合わせということです。
空間と時間を組み合わせると、下記のようになります。
甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸
子 丑 寅 卯 辰 巳 午 未 申 酉 戌 亥
何かおかしなことに気付きませんか? 時間の流れの戌と亥の上に空間がありません。
時間だけがあって空間の無い時間範囲を、算命学では天中(空間)が殺(無い)時間範囲と呼んでいます。
空間(肉体が所属する範囲)がないからといって、現実には人間が存在しているので、戌や亥の上にも空間が必要です。そのため、戌と亥の上に甲・乙と空間を詰めて行きます。
しかし、この空間は、理論的に導き出されたものなので、現実の空間とは性質が違います。言うなれば、仮想空間です。この範囲を戌亥天中殺と算命学は規定しました。
また、空間と時間の組み合わせは、単純計算すると10×12=120通りですが、上記のように空間を詰めて行きますので、実際は60通りの組み合わせとなります。
そのため、干支の回りは60年となり、人間が60歳になると、生まれた年の干支に戻るので、60歳を暦が戻る還暦というのです。
天中殺は、60の干支を10のグループに分けていますので、戌亥・申酉・午未・辰巳・寅卯・子丑と6通りありますので、人間なら誰でも12年に一回は、天中殺範囲の時間帯を過ごすことになります。
天中殺という言葉は、何か不吉なことを予感させるようですが、決してそうではありません。
詳しくは、天中殺の読み方で学びますが、時間だけあって空間の無い時間帯は、自分の力量以上のことが出来てしまったり、不運も底なしの不運になってしまったりします。自分が自然界から与えられた人生の枠組みが、無くなってしまう時間帯で、何事にも限界がなくなる時間だと考えてください。
従って、この時間帯は、積極的な行動は極力避け、受身で過ごすことが良いとされています。
今日は、天中殺の構造を学びました。
2012-06-21 創喜