算命学10分レッスン(578日目)位相法その3

算命学10分レッスン(578日目)位相法その3

 

法その2

陰占命式(宿命)中に2つの『破』がある場合を二重破と言います。

重破所有者には、性癖に特殊性が顕れることがあります。

 月 年   日 月 年  日 月 年

 柱 柱   柱 柱 柱  柱 柱 柱

 ○ ○   ○ ○ ○  ○ ○ ○

 酉 子   未 戌 戌  卯 卯 午

―――        ―――    ―――

 破          破        破

  ―――    ―――― ――――

   破        破      破

前回で述べましたように、破は見た目は普通なのですが、内部に少し傷を負っている状態ですから、外見からは破の所有者の判断は難しいのですが、二重破の場合は行動に表れますので、他人が判断できる場合があります。

二重破の所有者は、異性ではなく同性に興味を持ったり、禁断の性癖を持っていたりします。

分かりやすい例では、女性が二重破を持つと、女性を愛するようになりますので、俗にレスビアンとかオナベとか呼ばれる人なりやすく、男性ならばオカマとかホモとかになりやすいということです。

このような性癖を持った人々は、とかく世間から白い目で見られがちですが、成人の場合は2丁目などに行くことで仲間たちと交流し、真実の自分を出すことが可能ですが、成人前の子供がこの命式を所有していた場合、対処が難しくなります。

ここで一つ私の経験を披露させていただきますので、何かの参考になさってください。

今から20年位前の話しです。

40才前後の女性が、深刻な顔をして相談にやってきました。

その頃、私は貿易の仕事をしていましたので、算命学の鑑定を業としていませんでしたが、取引先を通じて熱心に懇願されたので、一応お話しだけお伺いすることにして、事務所に来ていただきました。

当日、依頼者がご主人と一緒に、深刻な顔をされて事務所に入って来られました。

相談内容は、意外なものでした。

小学校5年生になる男の子が、近所の家から干してある女性の下着を盗んでいる、というものでした。

近所の方が現場を見て、母親に知らせてくれたので、息子の部屋を探してみたら20~30枚位の下着が見つかったそうです。

母親は気が動転し、帰宅した父親に報告したところ、知人から私が算命学を勉強していることを聞き、意見を聞きにやって来たとのことでした。

さて、息子さんの命式を出してみると、丑と辰の二重破がありました。

言わば、息子さんの行動は、命式通りだったわけです。

命式通りの行動をしているということは、算命学上当たり前のことですから、これは改善が簡単に出来ます。

女性の下着を集めるという行為は、大人になれば堂々として差し支え無い行為です。

しかし、盗むという行為は、法律に触れる犯罪ですから、社会から処罰されます。

、すぐ改善しなければならない課題は、この犯罪行為をさせないということに尽きます。

もし警察沙汰になれば、その子の将来に大きな影を落としてしまいます。

そこで、わたしがこの夫婦に提案したことは、

子供に下着集めをしていることは、みんなが知っていることを知らせ、下着を集めていることを責めず、盗みを止めるように説得することをでした。

子供も小学校上級生になれば、性的な興味を抱くのは当然ですが、それを恥ずかしいこととして隠そうとするのが常です。

特に、親が子の性的な欲望をむき出しにしている現場を知ってしまうと、狼狽してしまいます。

そして、その性的な欲望をまるで悪事でも働いているように、責めるのではないでしょうか。

お互いに、性に対して罪悪感を感じてしまうのです。

しかし、そこは冷静になって、何が問題かを考えなければなりません。

二重破の所有者ですから、性に対して異常(社会通念としては異常ですが、算命学の世界では普通にあること)な関心をもっていることは否定できません。

この子の場合、女性の下着の収集という形でそれが出ただけなので、合法的に下着を集めさせれば、この問題は解決するのです。

子供と良く話し合って、両親公認での下着集めをしてもらう。

具体的には、親子でこの子が欲しがる下着を買いに行くようにすれば良いのです。

こんなことをお話ししてから、1ヶ月くらい経ったでしょか。

2・3回息子と下着を買いに行きましたが、今では息子も落ち着いて、下着を集めなくなりました。という報告を母親からいただきました。

あれから20年、小学5年生だった子も無事結婚し、子供も生まれたとのことです。

私が言いたいことは、自分の意に添わない鑑定結果からも目をそらさずに受け入れれば、最悪の展開が回避できる可能性があるのが、算命学だということです。

あの時、もし両親が感情的に息子さんを叱りつけるだけだったら、ますます息子さんは陰に隠れてエスカレートし、取り返しの付かないことになっていたかもしれません。

仮定の話しですから、そうでなかったもしれませんが、私はこの事例は、算命学の助けがあったからこその結果であったと思っています。

命学の命式を、良い命式、悪い命式というように捉える人がいますが、それは間違いです。

命式はその人の個性ですから、良い悪いなんてありません。

良い悪いという概念は、人間が作り出したもので、宇宙エネルギーの世界にはありえないのです。

しいて言えば、規範だらけの人間社会の中で、生きにくい命式と生きやすい命式があることは否定できませんが、それを良い悪いで言うのではなく、算命学を活用してより良い人生に変えるということをすれば良いのです。

2015-04-18 創喜