算命学10分レッスン(1003日目)天中殺理論その2
天中殺思想の広がり
天中殺は、時間の流れがあるのにも関わらず、それに対応する空間が無いため、人間の活動においては休息の時期、呼吸に例えるなら吸い込む時期と考えられています。
算命学用語では、天中殺と「殺」の字を使っていますので、印象として不吉な感じを与えますが、「殺」というのは単に空間が殺されて『無い』という意味ですから、現代の私たちが「殺」の漢字から受けるイメージとは少し違います。
仏教や推命術では、空間が無いということで、「空亡」と言う言葉が使われています。
天中殺は当初、不吉な時期であるとしてセンセーショナルにマスコミに売り出した占い師がいたため、大きな誤解を世間に与えてしまいました。
未だにそのイメージから脱却できず、自分の天中殺時期に怯えている人も少なくありません。
しかし、算命学は他の占いや宗教と違い「自然の法則の理論」を体系化したものですから、天中殺の構造理論を解明したのです。
その結果、天中殺の時期に起こる現象とその原因が明らかになり、天中殺は怖いものでは無いということが分かったのです。
天中殺を病気の兆候と考えると、その病気を起こす原因が分かっていますので、予防も治療も出来るということです。
人は天中殺時期になると心が不安定になります。
何か行動をしたくなるのですが、心がついて行かず気持ちと行動がチグハグになりやすいのです。
それは、普通に日々の生活を送っている場合、その人にはその人の器があって、その限度の内で過ごしています。
しかし天中殺は、その器(空間)が無くなり、幸運も不運も限界が無くなってしまうのです。
基本的に算命学は、活動を静止する時期なのですが、現在を生きている人間にとっては、生活の継続性ということから、完全に動きを止めてしまうことは不可能です。
熊が冬眠するように、人間もその時期に冬眠出来れば良いのですが、そういうわけにはいきません。
空間が消えたということは、人の運命の枠が消えたということですから、運命を休止しないと人生がどん底まで落ち込んだり、際限なく上昇したりしてしまいます。
心が不安定な人は、前者になる確率が高く、心が不安定にならずどちらかというとアグレッシブになる人は後者の確率が高いようです。
こういうことが起こりやすい天中殺期間は、自分の運命の枠を外れやすい時期なので、予期せぬことが起こったり、自分の力量の及ばない悩みや苦しみにあったりします。
そうならないためには、普段から自分自身の器を知り、天中殺期間にその器からはみ出さないように心がけることが大切なのです。
つまり「天中殺期間は、積極的な行動は避け、受け身に徹すること」が肝心なのです。
2016-04-06
創喜