算命学10分レッスン(1006日目)天中殺理論その5

算命学10分レッスン(1006日目)天中殺理論その5

 

この世の中は、時間と空間で出来ています。

空間は時間と共に変化し、栄枯盛衰を繰り返しているのです。

つまり、空間という物質(人間の身体・そこここにある物体等)が、時間の経過とともに生まれ滅びるというサイクルを繰り返しているということです。

天中殺の根本的な構成原理は、時間と空間が重なり合った接点に存在しています。

時間だけがあっても無意味で、空間があってこその時間ですから、極言すれば、時間は空間の存在があって初めて生かされるということになります。

そして、時間と空間が一体になることで、お互いにその存在を増し、力を発揮できるのです。

空間は無限の広がりを持つ3次元の世界で、人間の肉体のみならず、夢やロマンの世界へと広がっています。

一方、時間は平面的に淡々と流れる瞬間の積み重ね、瞬間という時間が連続して成り立っています。

そこから時間と空間の接点を観察したところ、時間と空間が融合する接点が『自然融合』になっているところと、『不自然融合』となる二種類の接点があることを突き止めたのです。

不自然な融合状態は、目に見えないエネルギーを可視化する干支が生まれたことで理論化に成功したのですが、この不自然な融合状態そのものが空間と時間がマッチしない天中殺なのです。

この理論は、仏教の涅槃思想に取り入れられています。

このように、天中殺の理論は、古代の大陸で発祥した様々な思想や宗教(道教・儒教等)にも取り入れられました。

その根本的な考え方は、人間が生きている間には、必ず自然の流れ(神)が味方してくれない時期がある、というものです。

推命学も算命学の理論部分を切り捨てて、占いの技法だけを取り入れたもので、算命学を簡略にしたものと考えられていますが、天中殺の理論も切り捨てられ、単に「空亡(空にして亡なり)」とだけ伝えられています。

これでは、物事の本質(真理)に辿り着けません。

残念なことです。

次回は天中殺の原理です。

2016-04-11

創喜