算命学10分レッスン(1009日目)天中殺論その8
時間と空間が、不自然な融合をしている時間範囲が、天中殺であることはお分かりいただけたと思います。
天中は空間で、それが無(殺)いのですから、そのような状態を想像してみてください。
あなたは時間というベルトコンベァーに乗って、闇の中を進んでいるという情況です。
周りには何もありません。
そんな時、あなたの心理状態はどうなるでしょう。
「おーい、誰かいないかー!?」などと叫ぶかもしれません。
闇の中で、可能な限り手を四方八方に伸ばして、何かに触れないか試みたりもするでしょう。
そう、あなたはきっと『焦る』ことでしょう。
このような状況が起きるので、天中殺時期になると、人はじっとしていられなくなるのです。
空間が無いということは、今あなたが何気なく見ている景色が消滅しているということですから、もしあなたが人と会話しているとしたら、それは独り言を言っているようなもので、話し相手は虚の空間にいる虚の人間なのです。
自分のエネルギーを外側に発揮しようとしても、空間が虚なのですから、結果は無に帰してしまいます。
ということは、天中殺期間に行動して成果を得たとしても、虚の空間で得ている成果ですから、天中殺が明けた時にはその成果は虚だということに気づくことになります。
外側(社会)の世界というのは、目に見える世界も含みますので、物事を形成することが出来ないということも意味します。
自分の外側に対しては、全て無の状態ということになります。
一方、我々の行動には陰陽の2つがあります。
陰の行動は、内側に向かう行動で、精神的なものです。
精神的な行動と言うのは、受動的な行動とも考えられますので、その意味で外側への行動は能動的ということです。
我々を取り巻く宇宙空間はありませんが、我々の身体という最小空間は存在していますので、その内側に対しての行動は、いくら天中殺期間と言えども影響はありません。
つまり、習い事をしたり、知識を広げるために学んだり、内に向かう行動は天中殺現象とは無縁なのです。
そのため、能動的な行動とされる男性と、受動的とされる女性では、天中殺の現象の現れ方が違います。
しかし、近代は女性も社会に出て活躍する人が増えましたので、その場合には女性も男性と同じように天中殺現象を受けることになります。
これまで述べてきましたように、天中殺の原理を知れば、天中殺期間には悪いことが起こる、という俗説は間違いだということが分かるでしょう。
結論としては、天中殺現象の影響を出来る限り小さくするためには、その期間中は受動的な態度で過ごすことです。
つまり、陰的に過ごすということです。
次回は、天中殺の過ごし方の凡例です。
2016-04-14
創喜